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黒い春

Gray ▼夜も更け始め、私がいつものように床に就こうとしていたとき、母の寝室から大きな悲鳴が聞こえてきた。何事かと思い寝室へ駆けつけたところ、そこには怯える母と黒光りするあの虫の姿が。我が家ではいつどこで現れても母や妹がこの世の終わりのように騒ぎ立てるので、私は自然と処理には慣れてしまっていたが、それでも慢心せずに黒光りする素早い奴を逃がすまいとにじり寄った。しかし、いつもと様子が違うことに気づいた。素早いはずの奴の動きが緩慢で容易に近づくことができたのだ。暖かくなってきたと言え、まだ本調子ではなかったのだろうか。私は殺虫剤を噴射しながら穏やかとは言えない春の訪れを感じたのだった。

【投稿者】大分県 学生O
このミニ事件は星いくつ? 
  2
2018年03月07日公開
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